日本には古来、邪鬼や妖などの異形を祓う能力を持ち、それを生業とする“邪鬼祓い”と呼ばれる者たちがいた。彼らは人間でありながら摩訶不思議な力で悪しき者と戦い、陰で人々を守っていた。
若き天才邪鬼祓いである織川飛燕は、式の松毬と共に妖怪や悪霊から人々を守るため日々活動していた。ある日、二つの依頼を受けた飛燕はいつもと同じように仕事の準備を整えて家を出る。一つ目の依頼を呆気なく済ませた彼は、気持ちがスッキリしないまま次の仕事へと向かうが・・・。
陰ながら邪鬼祓いとして活動する飛燕と、彼を取り巻く人々や妖怪たちとの不思議で切ない怪異譚。